胆石症・胆のう炎

胆石症・胆のう炎とは

胆のうは肝臓で作られた胆汁を溜めている袋状の臓器で、その中に石ができる病気を胆石症といいます。

胆石が胆のうの出入り口に詰まったりすると炎症(胆のう炎)を起こします。
また、長い間胆石を持った状態が続くと、癌化する可能性があります。

胆石が胆のうの出入り口を通り抜けて胆管の中に落ちると総胆管結石となります。


胆石症・胆のう炎の症状

胆石症の症状のうち最も多いのは、右側の肋骨の下の痛み(右季肋部痛)です。
痛みは食事の後に出ることが多く、ひどい場合は右腰や右肩に痛みが拡がることがあります。

次に多い症状が発熱です。
炎症(胆のう炎)を起こすことで熱が出るようになります。
震えがきて高熱が出るような場合は重症化する可能性が高くなりますのですぐに病院を受診してください

胆石症・胆のう炎の治療方法

レントゲンやCT検査で映らない(=石灰化を伴わない)胆石は、ウルソデオキシコール酸の内服で溶解できることがありますが消えてしまう確率は低いです。

無症状の胆石症の場合は、癌化の予防を目的とした手術は必要ありません。
その場合でも年に1回は胆嚢壁に癌を疑う変化が出てきていないか超音波検査を受けてください。(当院で対応可能です

痛み等の症状がある場合、一度でも胆のう炎を起こした場合は原則手術が必要です
昔はお腹を15cm~20cmほど切開する開腹胆のう摘出術が行われていましたが、現在は小さな傷で手術を行う腹腔鏡下胆のう摘出術が一般的になっています。
ただし、炎症や癒着が高度な場合は開腹手術が必要になることもあります。